寒く潔く
横浜の暑さがウソのように思えるほど、バイクでの走行中は体の芯まで冷やされた。
東北地方を完全に舐めていた僕は、少し防寒具の量が足りなかったようだ。
体の芯までしっかり冷やされた分、4日間の行程のうちで2回はいった温泉は非常に価値のあるものとなった。死にかけた細胞が息を吹き返す心地を存分に堪能した。
おおむね、4日間とも天気には恵まれた。特に2,3日目に訪れた那須高原と磐梯山では青空に猛々しい山とかすかに始まりかけていた紅葉が映え、震えながらもその景色に見とれていた。
初日は、ラーメン二郎という量が多いだけのそれほどおいしくないラーメン屋の最北の支店、栃木街道店で昼食を取り、日光を目指した。いろは坂のヘアピンは二車線もあるので走りやすい。だがしかし、バイクをすらないように走っていたにもかかわらず、ステップ裏はしょっちゅう、マフラーの下側にまでこすり傷をつけてしまった・・・
日光というところは箱根に似ているなと思った。中禅寺湖の周辺は箱根の芦ノ湖を思わすような店の並び方をしているし、芦ノ湖の湖面にも確かあひるが浮いていたと記憶している。周辺のキャンプ場をひとつ見つけたが、一人1000円というぼったくりよう。
おまけにこの辺ではうちが一番安いと言わんばかりの態度で、こっちが2人で1000円にしろと言ったところで引く様子は皆無。今回の旅のコンセプトである“ケチ臭く”の精神にのっとり、近くにサテンで情報収集。
聞けば、今は既に閉鎖されているキャンプ場がいくつかあり、店の主人はそのうちの一つの場所を詳細に教えてくれた。何も言わずに「ふんふん」と聞いていたが、僕らふたりにしてみれば、大した設備も無いくせに1000円も取るキャンプ場よりも、むしろ既に閉鎖されいてる、すなわち何の管理もされていないキャンプ場跡地の方が好ましかった。なぜなら、テントを張るスペースさえ確保できれば、どこでも良いからだ・・・
一般車両通行禁止の道をハーレーの爆音とともに侵入するのは、さすがに気が引けたが、あたりはもう夕暮れで人も歩いていない。
この日は、中禅寺湖畔の廃れたキャンプ場(跡地)に幕営。ちょっと先に墓地もあったし、いかにも出そうな雰囲気だ。
研究室の先輩からの驚くほどいやみなメールを見返し、一時的に気分が悪かった初日だが、人を批判することしか能のない研究者気どりのことなど考えないようにして夜を迎えた。
翌朝は中禅寺湖と男体山が見渡せる半月山まで足を延ばしたあと、鬼怒川を経て那須へ向かった。
山岳路のワインディングと風景、高鳴るエンジン音を一度に楽しんだ。
那須を抜けると、猪苗代湖に続く水田地帯だ。黄金の水田は広大に広がり、その中をゆったりと道が走る様子は、カメラ好きにとってはたまらんなぁ。
しかし、走っている自分を撮影してもらおうとして、Uターンを繰り返していると、一瞬調子に乗ったことで260kgのバイクは横転した。傷は少なかったが、もったいないコケをしてしまったと凹んだ。こんな所でこける筈ではなかった。
猪苗代湖から桧原湖へいき、休暇村キャンプ場でテントを張った。ここは使用料は取られない。家族連れ、カップル、一人旅のバイクおじさんなどいろんな人が泊っていて賑やかだ。
夜は、前夜以上に冷え込んだ。おそらく、5℃くらいだろうか、テント内の結露は多めで、夜中は顔と足の寒さで何度か起きた。寝袋も露で濡れた。
3日目は日本の道100選のひとつである磐梯吾妻スカイライン。通行料はなんと普通車で1500円、バイクでも1000円を超える。原付の相方はたしか、150円くらい。なんじゃその差は・・・
連続するヘアピンで高度を稼いでいくにつれ、気温はぐんと低くなる。最高標高点は2200mくらい。紅葉もしている、磐梯山も見える、遠くの山のシルエットまできれいに見える。空気が澄んでいるんだろう。
たしかに今まで走った中で、いちばんいい道だわ・・・欠如しているものが無い、という感じの道です。通行料は高いけど、その価値はあると思われます!
このスカイラインでも撮影会をして、満足げに福島方面へくだる。クライマックスを越えると、いきなり雲の中に突入した。最高潮の寒さだ。。
はじめ4泊5日のつもりだったのだが、山の寒さに嫌気がさし、山形の蔵王は行かないことに決めた。よって、これより帰路に着く。
磐梯スカイライン、福島市内を抜け、太平洋側の国道6号に向けて田舎道を走る。スピードに乗って停まるところも少なく、ミュージックを聞きながら気分爽快。天気も申し分ない。
ただ、ところどころ肥しの鼻をつくにおいが襲ってくる。バリ臭いっちゅうねん!
腹が減ったら二日目に買ったみそパン(300円で十数枚入っていた)を頬張り、出費は最小限に抑えた。なんせこの旅は‘ケチ臭く‘がテーマだから。名物なんて何も食べていない。むしろ見どころもちゃんと決めていかなかった、テキトーっぷりだったので、今回は景色と走りを楽しんだ。
教えられた教訓:「旅は金があるときにせよ」
って分かってたけどね♪
小名浜ではテントを張るところが全くなかったので、鮫川河川敷公園というただの広場に張ることにした(写真三枚目、右下:テーブルと椅子はもともとあった。)もう、何でもアリやんw 朝方、相方がテントからぬっと体を出すと、ウォーキングをしていたおばちゃんがビクッ!ってしてたらしい。
まさか、こんな所に人が住んでいるとはね・・・(笑)
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コメント
おばちゃんはたぶんオレらのことを宇宙人だと思ったね!確実に寿命縮めたっしょw
すまん福島県人
投稿: | 2009年9月23日 (水) 22:02